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ペットボトルでのパキプスの栽培は何株か既に成功していまして、下の写真の株は上に登場した株とは違うものです。
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この株の根っこは、半端ない発根力を見せてくれています。
頼もしい根っこです。
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この根はいつまででも眺めてられます。
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地上部を鑑賞しろって感じですけどね。
たまに、この根の近くの穴から、霧吹きを噴射して、根をダイレクトに潤わせています。
(もちろん、そんな潅水方法のみではダメなので、上から潅水したり、水にくぐらせたりなどで、ボトル内の空気の総入れ替えが必要です。)
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このくらいになると、よほど変な管理をしなければ、枯れないと思います。
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パキプスのベアルートからの発根管理は、いろいろ試行錯誤しましたが、だんだん自分のやりやすい方法というのが見つかってきました。
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具体的な発根方法など、僕が思うポイントなどはまた近々まとめることができればと思っています。
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ちなみにこの方法を用いたから必ず成功するということではないので、ご注意ください。
または、実はすでに枯れている根なしパキプスが、ペットボトルに植えることで生き返るということもないので悪しからず。
ちょっと管理しやすいポイントがあるかな程度で、この記事自体も半分本気、半分冗談くらいのものです。
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僕の考えですが、ベアルートのパキプスは、下記のような、現地で山から抜かれてから発根管理に至るまでの様々なプロセスに、成功or失敗の要因が複合的に組み合わさっていると思っています。
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まずは
自生している段階での株自体の持っているパワーやポテンシャルの違い
土から引っこ抜かれる時の主根の切り具合(ちぎれ具合)
山から現地ナーセリーまで運ぶ間のマダガスカルの悪路を走る時間
現地ナーセリーでの処理の仕方やスピード
そして輸入時の航空貨物の中でのコンディション
どこの経路のトランジットで日本まで来たか
輸入する季節(温度や湿度、空中細菌云々)
日本到着後の通関作業の迅速さ
害虫や用土付着など検疫的問題によるタイムロスがなかったか
輸入者の受け取り直後の株の処理方法
輸入者から最終的な消費者に渡るまでにかかる時間
最終的な消費者の処理及び管理の仕方
などなど、このようにパッと考えただけでも、これだけの要素があります。
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そこで、発根管理方法をどうすれば成功するしないというのは、上記の要因の中でも一番最後の部分だけに過ぎません。
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早い話が、パキプスの発根が成功するかしないかは、もう入手した時点で大体の運命が決まっているということです。あくまでも持論ですが。
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ただ、難しいと言われるパキプスですが、全く発根しない訳でもないんだなということはわかりました。
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最近では発根済みの株というものも流通していますし。
前回の失敗もありますし、やはり、無難な考えの方は少しくらい高くても発根済みのパキプスを購入することをオススメします。
ベアルートからの発根管理はそれはそれで成功した時には何にも代えがたい喜びというものがありますが。
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ペットボトル使用の、長所短所まとめ。
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長所
●高さがあるプラ鉢の選択肢が少ない中で、ペットボトルの高さは絶妙に主根の長い植物に合っている。
●ペットボトルの加工が簡単なので、穴をたくさん開けた通気性良好な鉢が作れたり、高さ自体も切って調整できる。
●ペットボトルで自体が低コストで手に入る。(またはタダ)
●透明なので、用土の湿り具合が目視できる。
●発根した時に根が早めに確認出来る。
●使い捨てができるので、植え替え時にはペットボトル自体をハサミまたはカッターなどでさっと切れる。(根が回っていない部分を見ながら)
●時代や流行に流されていない感を演出できる。
●直射日光を当てた時に、直接鉢内の用土に光が当たるので、温室のような(ややこしい表現ですが)加温効果があるのではと思っている(※1)。←これは予想。
※1 : ペットボトルを透過した光が、赤玉などの用土の温度を直接上げつつ熱は逃がしづらくするので、なんとなくですが、黒い鉢よりもダイレクトで熱が伝わるのではと思っています。(土中の温度を測って比べたわけではないので、実際どちらがどうかはわかりません。)
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短所
●見た目がダサい。
●鉢として設計されたものではないので、変なバランスで植え込むと倒れやすくなる。
●鉢内に苔(藻)が発生しやすい。
藻がいること自体はいいのかよくわからないですが、多分良くないんじゃないでしょうか。オキシドールの希釈水などで減らせるかもしれませんが、やっていないのでわかりません。まさか藻が光合成して酸素出してくれて、パキプスの根にとって良い。なんてことはないですよね。一応、藻が発生していても、株自体は元気にしてくれています。
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というわけで、ペットボトル鉢の良さをまとめてみました。
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twelve 青木 健太朗
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