園芸店巡礼11 -竹尾シャボテン栽培場

今回も埼玉です。

 

その名も竹尾シャボテン栽培場です。

 

竹尾シャボテン栽培場という場所が東岩槻にあると知り、検索してみると、こちらのtaniquさんのブログの記事にたどり着きました。

そしてこちらの星野 映里さんのブログと、ガーベランさんのブログもヒットし、参考にさせていただきました。

他にも検索するとmixiのコミュニティ内での情報が引っかかったりして、最近全然開いていないmixiを久しぶりにログインしてみたり。

いずれにしても、どの記事も日付が2008年、2009年あたり…。

 

上記の方々のブログの情報から知るところ、それなりにお年を召しているようだったので、現在どんな状況なんだろうと、かなり気になりました。

 

行動あるのみ。と、植物関連の事柄に関しては意外とアグレッシブに動けます。笑

すぐに電話をかけてみると、つながりました。

 

ご年配のような雰囲気の方が電話に出られて、植物を見に行きたいとの旨を伝えると、大丈夫だとのお返事をいただきました。

 

翌日の 2016年2月21日 出発。

よりにもよって、車は実家に置いてあり、使用できない状況でした。

アポも入れたし、電車で行くしかないということになりました。

参考にした上記のブログなどによると、駅からかなり遠いとの事で、その辺は腹をくくって挑みました。

(駅までの送迎をしてくれるとの情報でしたが、現在の状況も分からなかったので、歩きで訪ねる方向に。)

 

長い前置きがありましたが、大宮公園駅から東武野田線に乗り、東岩槻駅に到着しました。

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かなりローカル感があります。

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東武野田線。別名アーバンパークライン。そんなにアーバンじゃない気がします。

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東岩槻駅、初下車!

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駅前の道をただひたすら、真っすぐ歩いて行きます。

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日曜ですが人通り少なすぎです。いつもこうなのか、今日たまたまなのか分かりませんが、車道もガラガラです。

 

下車してから、当の竹尾シャボテン栽培場に電話してみるも、まったく出ない。

アポを忘れて外出してしまったのか!?などと一抹の不安はよぎりますが、どうせ来たし後戻りはできません。

 

道を間違えて川に出くわす。

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正規ルートに戻り、この通りをずっと真っすぐ進む。

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表慈恩寺(おもてじおんじ)という住所になり、あともう少し。

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そして遂に

 

ブログで見たあの建物が出現!

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ちょっと達成感が。

 

i Phoneを駆使してなんとかたどり着きました。

駅から最短距離でいけば25分〜30分くらいでしょうか?

しかし迂回したり最短距離ではない道で行ったため1時間近く歩いたかもしれないです。

時折吹く突風に帽子が飛ばされないように終始気をとられましたが、それ以外は基本的にぽかぽかとしていて暖かい日だったので良かったです。

盆栽町から車だとかなり近かったハズ。

 

しかし、到着したにはいいのですが、いっこうに電話に出ない。

もし不在だったらと一瞬不安がよぎる。

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2棟か3棟あったっぽいハウスが、一つだけになっていて、作物が植えられた畑がありました。

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多少荒れ感が。ハウスのひとつはビニールなしの骨組みだけの状態になっていました。

もう栽培はやられていないのか、、、と、また不安がよぎる。

 

温室の中にいて気づかないのか?と思いチラ見をする。

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お、植物がなんかある!

だけど、本人は見つからない。

 

ご自宅が横にあるようなのでチャイムを押すも、音が鳴っている感覚がしませんでした。

 

不安になるも、少し時間を待ってから再度かけ直したり粘っていると、4度目くらいでやっと出てくれました。笑

 

竹尾さんと対面し、勝手に抱いていたイメージよりも年を取った感じがしましたが、話し方などハッキリしていてお元気なようでした。

お年は77歳らしいです。

↓竹尾さん

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少し話し、温室内を見せてもらいました。この日、僕が到着する前にもお客さんが来られて植物を見て行ったとの事です。

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温室を縮小したと仰られていましたが、上記のブログで見た7、8年前あたりの植物の豊富さはなくなっていました。

ですがそれでもなんだかんだで様々なサボテンや多肉たちが育てられている事にただ素直に感動。

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サボテンに関してはほとんど知識がないので、あまり色々分かりませんでしたが、多肉のアガベの笹の雪がいくつもあり、大きい個体などは特に素敵でした。

現在も色々と増殖させているようです。

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しばらく物色。

 

すると、

 

おっ! この猫ちゃんはここを知る事になったブログにも出ていたやつではないか!!あの記事の写真から7歳も年をとってしまったのですね。

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かなり人慣れしていて自ら近寄ってきます。元々野良猫だったのが住み着いたようです。今は一人暮らしの竹尾さんとはかなりの仲良しです。

15歳くらいだと言ってたような。とにかく老猫。

奥様に先立たれた竹尾さんは、この猫にも先立たれたらどうしようと、本当に心配しているようで、その事を何度も口にされていました。

そして奥さんは大切にしたほうがいいとのご鞭撻もいただきました。

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↑パトロール中。

 

こちら隣にある元作業場です。

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竹尾さんは自動車に乗るのはもうやめてしまったようですが、写真の愛車(自転車)で色々行動されているようです。

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こちらの年季の入ったスツール!?にしては低すぎるスツールに腰掛けながら竹尾さんと二人でお茶を飲みながら色々とおしゃべりをしました。

 

世間の事はよく分からない。と、竹尾さん。

竹尾シャボテン栽培場の初代である父の仕事の手伝いを小さい頃からしてきたサボテン一本の人生だそうです。

 

昔はサボテンが今よりも硬派なカッコいいものとされていて、多肉は現在のような地位ではなかったと仰っていました。

2代目である竹尾さんですが、初代の父には、多肉をさわっていてよく叱られたとか。(男はサボテンだろ!みたいなニュアンスだと思います)

今は多肉もとても人気で、僕もどちらかというとサボテンより多肉から入ったクチですが、当時のサボテンを取り巻く美学、ダンディズムみたいなものを感じました。戦後にサボテンが流行った時期があってその時はものすごく高価だったとか。

そして竹尾さんは歌を唄う事が大好きなようで、その美声で十八番の歌を聴かせていただきました。

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乱雑に置かれた鉢たちも印象的でした。

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ここらでなんかをゲットしようという事で、気になる物をピックしました。

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こちら3鉢。ホリダと黒王丸とハオルチア玉扇。トータル1万。

最初の値段よりも少し値引きしていただきましたが、今となってみたらもう少し粘って、あと一鉢くらいオマケしてくれたんじゃないかと、交渉の余地があった感が悔やまれました。

でも気に入るものを譲っていただいてよかったです。

 

このあと、ちょっと上がってけ( 家に )と言われ、お言葉に甘えつつ、こたつに入りながら、おでんもごちそうしていただき、しばし談笑。笑

窓の外はかなり暗くなり本当に長居してしまったなと思い、そろそろ帰りますと切り出しました。

すると散歩がてら、おしゃべりしながら駅まで送る。と言ってくれました。

外も暗いし、帰りも危ないんではないかと何度か遠慮しましたが、どうしても、と送っていただきました。

すっかり暗くなった風景の中、駅までの道のりを二人でおしゃべりしながら2、30分歩き続けました。

そして帰りは東岩槻の駅でお礼を言って握手をして別れました。

この日の夜に竹尾さんが毎週楽しみにしている歌謡番組があると仰っていたので、その番組がはじまる時間の前に家に到着してほしいなと思いました。

 

温室半分くらいにまで減ったサボテンや多肉を、今年はもっと温室いっぱいに増やしたいとの目標も持っていると言っていましたので、その辺も楽しみにしたいと思います。

サボテン以外でもまたおしゃべりしに伺いたいなと思いました。

 

戦利品

コピアポア属 黒王丸 (Copiapoa cinerea) こくおうまる

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一本一本が極太のこの黒々としたトゲがかなりかっこ良く、真っ先に惹かれました。こちらはサボテンです。

この品種のコアなファンの方も結構いるようで、その気持ちよく分かります。笑

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帰って調べていると、この黒王丸を「厨二病のような名前のサボテン」と例えている方がいて笑いました。

この黒王丸は、原産地のチリで自生している現地球は表面が白っぽくなり、下部が木質化のような状態になっているようです。

日本で育ててもなかなか白っぽくはならない為、色が白い輸入したもの?などは価値があるようです。

自生地は年間雨量10ミリ程度という土地らしく乾燥させ気味に育てるようです。10ミリって。笑

ちなみに埼玉の年間降水量は1346ミリらしいです。

 

 

ユーフォルビア・ホリダ (Euphorbia horrida) 魁偉玉 (かいいぎょく)

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ホリダ自体はわりと手に入りやすいと思いますが、なんかこの荒々しいワイルドな雰囲気に惹かれました。ユーフォルビアなのでサボテンではないです。

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初心者的に思う植物の魅力のタイプとして、一方では、箱入り娘のような傷一つないきれいな状態の魅力と、もう一方は原生地をギリギリで生き抜いているようなワイルドな雰囲気の魅力があるのではと思います。これは後者。

実は普通にただの病気とかだったらヤダなとも思いました。笑

 

ハオルチア トゥルンカータ (Haworthia truncata) 玉扇

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幅が広い。窓の感じも良く思えました。

 

なんかこういうお漬けものないですか!?

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鉢のサイズがガバガバしているので、イイ感じのサイズの鉢に植え替えたらもっとハマるんではと思いました。

 

なんだか竹尾さんのようなワイルドな3匹が仲間入りしました。

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お金を払って購入してはいるものの、何となく譲り受けたような気分もあり、大切に育てなければと肝に銘じました。

 

今回、一番は竹尾さんがお元気なようで良かったです。

猫ちゃん共々、いつまでもお元気に、植物へのパッションを持ち続けて育成をしていってほしいです。

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竹尾シャボテン栽培場

埼玉県さいたま市岩槻区大字表慈恩寺1647-5

tel 048-794-1242

不在の時もある為、事前に要アポイント

東武野田線 東岩槻駅が最寄りです。

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この謎の企画、園芸店巡礼ですが、11回目にもなり、意外にも親戚のじいちゃんちに遊びに行きました感が爆発しましたが、竹尾さんがお元気な事を報告できたのも良かったと思います。

勝手にやっている事ですが、これ続けているとホントに仕事しなくなり植物ばかりが増えていくことになるので、そろそろ、そろそろ、ちゃんとせねばです!

 

twelve 青木 健太朗