Thanatoid Flower 仮死の花って英語のタイトルにしときました。
渋谷のオシャレセレクトショップ、ネペンテスが手がけるかなりいい感じの置物?シードルボトルプランツってのがあります。
ちょっと前までソールドアウトでけっこう品薄だったっぽいんですが、最近は普通に売ってますね。
で、この商品にかつて一目惚れして、かなりずっと欲しかったんですが、コストパフォーマンス的にも挫折しました。
これ。
きれいですよね。生の花とも違い、生け花の感じでもないこの感じ〜、、、と思いました。花なら枯れてしまうけど、このまま。気になる人は、ググってみて下さい。確か通販とかも出来たかも。
(ちなみに値段は確か小さい方で2万くらい、Lサイズで3万くらいだったような。しかも複数並べることにより存在感が出てくるタイプなので、一個だけでなく三つくらい並べたい、、、)
で、あきらめてトボトボと帰る道のりで、あの液体の成分は何なんだろうとずっと気になり色々考えていました。最初ホルマリンか?と考えてたんですが、そんな危険なものを販売するのかね〜と自身に突っ込んだりしていました。
それで、正解ではないかもしれないですけど、アルコールっていい線いってないかね〜と案外フツーな方向性が浮上。
なんかマムシ入ってるお酒とか思い出しまして。
そのノリでやってみた自家製シールドボトルプランツ。
調べてみたところによると、物体を腐敗させる腐敗菌なるものは、確かですけど30°、35°前後のアルコール度数で活動出来なくなるっぽいです。
と言うことは、それ以上のアルコール濃度だったら、その物体は自然の摂理に逆らい生前そのままの形状を保ち続けるのではないだろうかということでやってみました。
上の写真は初日。かなり鮮やかですね。
しかし、こちらで仕込んだアルコール度数は推定60~70°。いろんな銘柄のチャンポンなんで正確な数値は分かりません。最初はラムとかでカッコつけてましたが、お酒高いので家にあった大吾郎とかも拝借しました。
なんとなく濃度が強ければ強いほど花の美しさが持つのではないかという理論を勝手に展開してみました。
バックライトによりかなり幻想的に。密閉便はアメリカのビンテージ瓶。一応。
こういった感じでブックエンド機能を果たしつつ、本の横に置いてあります。
バックライト良い感じ。2。
上記から数日。
心無しか花々の色素が薄くなってきたような。
これはアルコール度数のせいなのか。。。
過ぎること数週間。。。
今現在では、液体はもう少し褐色系に、そして花はもっとゴシック調に。笑
なんか耽美的ともいえて、逆にこういうの好きな人もいるんじゃないってなところで落ち着いてます。ここからはあまり変化は無い。
なんかアルコール液が濁ってきたのが気になって濾過する方向へ。
入れ替えとかはしません。だって高濃度のアルコールをこれだけ集めるのも意外と金がかかることに今更気づいたので、、。
KONO式で濾過します。コーノさんスミマセン。
花の細かい部分?花粉とかなのか?濾過される部分も少々あり。
下が、かなりのあいだ漬け置かれた花々たち。
高濃度アルコールに晒された花々は溶解していくかもと思っていましたが、意外とシャッキリしています。ただ脱色はアリ。
実験素材を無駄にしないように、再利用。。。花も高いので。
ちなみにこの作業を終始素手でやっていたんですが、高濃度アルコールに直接触れすぎたせいか、手がずっとひんやりして、一日中ひんやりしっぱなしで風邪ひきそうでした。濃度強すぎは気をつけた方がいいですね。
現在はこの感じで落ち着いています。
この雰囲気が好きな人は是非このやり方で簡単に出来ます。
ネペンテスの綺麗な発色の謎は今後、パッションが続く限り営業妨害にならないように、本製品をリスペクトしつつも、原因を究明していければなと思います。
まずはアルコール濃度を腐敗菌死ぬギリギリまでの濃度にとどめると花の脱色が抑えられるのかな〜と踏んでおりますが、あと1、2回失敗したら、最初っからネペンテスの製品買った方が得だったかもしれないです。
瓶買ったり、花買ったり、アルコール買ったり意外と原価かかってますよ!僕も作って売るとしたら2万くらいでは売りたい!!
以前腐敗をテーマにした??ピーターグリナーウェイ監督のZOOという映画を観ました。
その映画がどうだってこともないですが、腐敗って一見キモい感じしますが、物体を土に分解するメカニズムと言う点でとても健全的な自然のメカニズムの一つなんですね。
人間にとって食品の腐敗は、これまでの飢餓との戦いの歴史的に観て都合が悪いメカニズムだったのかもしれないですが、、。
死骸がずっとそのまま死骸ってのも困りますし、、途中で臭くなったりするのは我慢しましょう。
あおき